brand story

元々は地場産業でもあるレッグウェアなどを製造するメーカーとして長年多くの衣料品を作っていました。あらゆる原料である糸を取り扱ってきた中でも、とりわけお客様から「肌馴染みが良い」「敏感肌の私でも長時間着用できる」といったお声をいただく商品の素材には共通点がありました。どれも「シルク（絹）」で編んだ商品だったのです。

そんな中、国内でも今や数少ない養蚕業（蚕を育て、繭を生産すること）を営む生産者さんに出会うきっかけがあり、繭の成分を衣料品にコーティングする技術を拝見させていただきました。
コーティングされた衣料品は、表面がシルク同様に摩擦が少なく、静電気が帯びづらくなり、まるでシルクをまとったかのような魔法のような技術でした。

そこで、シルクの魅力に改めて着目するようになりました。なぜシルクが人の肌との相性が良いのか。それは人の皮膚とシルクの成分が同じタンパク質でできているからということでした。
紡績業の盛んだった明治時代に、女工さんが繭から糸をつむぎ絹糸にする作業は、熱湯と冷水を使う手作業でありました。しかし、女工さんたちの手指は白くなめらかだったとのこと。
シルクに含まれるタンパク質が、仕事をする女工さんの手指に知らずの間にスキンケアを施していたためです。

シルクについて考える日が続く中で、私の友人の娘さんが出産をしてお肌の荒れが続くという悩みを打ち明けていただくことをきっかけに、いよいよシルピュアというプロジェクトがスタートしました。
シルクの衣料品を数多くのお客様にお届けすることができましたが、お顔のためのシルク商品はこれまで衣料品として開発はしたことがありませんでした。そこで、養蚕業を営む生産者さんと、シルクの成分を使った化粧品の開発プロジェクトがスタートしました。

セラミド・ハトムギエキス・ビタミンCなどさまざまなトレンドの成分がございますが、より良いスキンケアには土台としてうるおった肌を作ることが重要という考えに至りました。
そこで、シルクの特性とうるおい成分に特化した万年使っていただける化粧品として、開発に３年間も費やしてプロダクトとして皆様にお届けできるようになりました。